1. 構成
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ロジカルシンキング
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クリティカルシンキング
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まとめ
2. ロジカルシンキング
達人プログラマーが取り扱う素材は木でも鉄でもありません --- 知識です。
>> — 達人プログラマー 熟達に向けたあなたの旅(第2版)
2.1. ロジカルシンキングとは
2.1.1. 論理と「論理的思考」
論理的な思考とは、秩序だった思考です。秩序立てて考えねばなりません。考えを示す際にも、秩序だっていなければなりません。思いつくままに書き並べるのではだめです。「理詰めに考えている」ということを示すためには、帰納と同じで、根拠に量がなければなりません。いろいろな角度からの考察も必要です。いろいろな角度から、結論を支えるのです。「いろいろな角度から」の言葉で誤解して「あれこれ余分なものを混ぜる」のはだめです。
— 論理的に考える方法 小野田博一(著)日本実業出版社
高い論理性を身につけるとは、「結論」と「結論を支えるもの」の関係について正確な理解を獲得することなのです。
>> 論理思考力を鍛える本 小野田博一
高い論理性とは、結論と前提との関係の理解度が高く、理解している通りにそれを実践の場で使えることなのです。
>> 論理思考力を鍛える本 小野田博一
2.1.2. 論理の世界の用語
結論と前提の両方を含んだスティトメント(statement)をアーギュメント(argument)といいます。 「ロジック」(論理)は、結論と前提を繋ぐ無形のものです。この無形の部分はインファランス(inference)ともいいます。インファランスには2種類のものがあります。ディダクティブ・インファランス(deductive inference)とインダクティブ・インファランス(inductive inference)です。
前提から結論を導く思考のことをリーズニング(reasoning)といいます。
ディダクティブ・インファランスの評価は、valid/invalidで与えられます。validは「論理が正しい」の意味で、invalidは「論理が正しくない」の意味です。
インダクティブ・インファランスの評価は、strong/weakで与えられます。インダクティブ・インファランスは「たぶんどうだろうか」の推論なので、前提が正しくとも、得られた結論が100%確実に正しいと断言できません。
論理が正しいだけでなく、前提も(真実か否かの点から)正しい場合、評価はsoundで与えられます。
日本語との対応
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カモノハシは哺乳類である。したがって、カモノハシは、哺乳類か鳥類である。
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私がこれまでに食べたレモンは、どれもすっぱかった。だからレモンはどれもすっぱいだろう。
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メガネをかけている高校生の女の子のうち、90%のメガネは黒縁である。紀子は高校生で、メガネをかけている。だから、それはたぶん黒縁だろう。
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春にピンクのスカートが流行した年の夏に、白い水着が流行した。ことしの春はピンクのTシャツが流行しているから、夏には白い水着が流行するだろう。
| 番号 | タイプ | 日本語での呼称 |
|---|---|---|
1 : deductive inference |
演繹 |
演繹 |
2 : inductive inference |
一般化 |
帰納 |
3 : inductive inference |
統計的帰納 |
帰納 |
4 : inductive inference |
類推 |
帰納 |
2.1.3. 必要条件・十分条件
必要条件
AであるためにはBである必要がある(たとえば、「ペンギンであるためには、鳥である必要がある」) BであることはAであることの必要条件である(たとえば「鳥であることはペンギンであることの必要条件である」)
十分条件
BであるためにはAであれば十分である(たとえば、「鳥であるためには、ペンギンであれば十分である」) AであることはBであることの十分条件である(たとえば「ペンギンであることは鳥であることの十分条件である」)
2.2. 「ロジカル(論理的)」とは何か
「実生活の議論(のうち演繹)では、validであるだけでは十分ではなく、soundでなければならない」ということで、つまり、「前提は真実でなければならない」ということです。 >> 論理思考力を鍛える本 小野田博一
2.3. なぜロジカルシンキングが必要か
なぜ論理思考が必要なのか 1. 情緒に流されやすい判断や行動を防ぎ、自分の頭で考えて、「正しい結論を導く」ことができること。 1. 文化の同一性に頼らず、どの民族にも通用する、「正しいコミュニケーションができること」こと。 1. 「発想を助け、課題の検討・解決に役立つ」こと。
>> わかる、使える「論理思考」の本
3. ロジカルシンキングの基本
3.1. 論理の基本
1つのメッセージ(結論)は、必ず2つ以上のサブ・メッセージ(要因)でサポートされてるため、論理は、底辺に行くほど広いピラミッド状に組み上げられる。
わかる、使える「論理思考」の本
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論理の基本単位は、単語ではなく主語・述語で組み上げるメッセージである。
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メッセージを組み上げる基本構造には「演繹」と「帰納」という2つの方法がある。
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上位のメッセージと、それをサポートする下位のサブ・メッセージは、結論と要因、あるいは総合と部分の関係にある(メッセージの上下関係)
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上位のメッセージを支える下位のメッセージは、それらを総合すると、モレや重複がないこと(水平関係)
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全体を支える最下部のメッセージは、事実、またはそれに近い疑いようのないメッセージ(蓋然性の高いメッセージ)であること
3.2. 論理の基本構造
3.2.1. 演繹
Deduction(演繹)は、前提となる正しいメッセージ(一般論)がまずあり、それを個別の事象に適用して、正しい主張・答を引き出す方法で「一般論」から「個別論」へという構造になっている
3.2.2. 帰納
Induction(帰納)は、たくさんの個別の事象や主張を集めて、より一般的に通用する共通のメッセージを導き出す方法で「個別論」から「一般論」へという構造になっている
3.3. ロジカルシンキングの方法
3.3.1. 演繹
前提を疑ってかかる
仮説をおいて考える
3.3.2. 帰納
同質のものを帰納して共通項を見いだす
異質のものを組合わせて帰納する
モレなく重複なく全てを網羅する
足し算・引き算で考える
掛け算で考える
軸で考える
枠組みで考える
3.3.3. 問題解決
規準を作って比較する
枠組みを考える
表を活用する
| 規準 | 学校A | 学校B |
|---|---|---|
学校C |
通学時間 |
30分 |
45分 |
1時間 |
手段 |
電車 |
自転車 |
徒歩 |
経済力 |
可能 |
可能 |
難しい |
実績 |
〇 |
△ |
× |
先生の評判 |
良い |
普通 |
悪い |
設備の新旧 |
新しい |
古い |
新しい |
カリキュラムの種類 |
理系 |
文系 |
総合 |
強い分野 |
理系 |
文系 |
英語 |
高校生活 |
楽しい |
普通 |
退屈 |
部活 |
盛ん |
普通 |
あまりない |
サッカー部 |
あり |
なし |
あり |
共学 |
あり |
なし |
あり |
校風 |
自由 |
厳格 |
普通 |
総合評価 |
◎ |
△ |
× |
イッシュー・ツリーを展開する
イッシューとは
「1つの課題をめぐって、異なる立場から意見が対立する点」のことじゃ。
わかる。、使える「論理思考」の本 後正武
イッシューとはイエスかノーか、なすべきかなさざるべきか、の意見が対立する政治上の問題点のことえある。
論理的思考と発想の技術
イッシューということばは「対立」に力点をおくよりも、「解決」に力点をおいて用いられ、その解決のための筋道を考えることが、まさにコンサルタントの日常業務となっている。
論理的思考と発想の技術
イッシュー・ツリーの考え方
実は、イッシューは「ロジックの動的展開」であって、構造上の本質はロジックと全く同じものである。 ただし、ロジックは「あるメッセージ(命題)」を正しく主張するために、最下部の事実からピラミッドの頂点へと積み上げる構造になっているのに対して、イッシューを追求する過程は、逆に争点からはじめて、それを解決するためのより具体的な疑問へと、サブ・イッシューに分解し、ついに事実に突き当たって解決をみるところに違いがある。 >> 論理的思考と発想の技術
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イッシュー・ツリーはロジックの動的展開であり、 MECE、抽象レベル、事実のサポート等の諸要件は共通である。
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イッシュー・ツリーは、未解決の課題(争点)を合理的に解明し、正しい結論を導くための枠組みであり、最後に事実を求めて初めて結果に結びつく。
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プロジェクトチームを効果的に運用するためには、イッシュー・ツリーが不可欠である。
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イッシュー・ツリーの展開はいろいろあり、巧拙がある。訓練して身につけるほかはない。
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頭で考えるより、直接観察したりデータを手に取る事によって、より効果的なイッシューの展開が期待できる。
数学の考え方を援用する
足し算・引き算で考える
掛け算で考える
要素・枠組みで考える
4. クリティカルシンキング
重要な点の最後は、あなたが見聞きするものごとについての批判的な考え方です。 Tip 10 見聞きしたものごとを批判的な目で分析すること
>> 達人プログラマー
4.1. クリティカルシンキングとは
4.1.1. 批判的に読み、批判的に聞く
実生活の場において、読むとき、聞くときに行っている(行うべき)「批判的に読み、批判的に聞く」ための思考を、クリティカル・シンキングと言います。 >> 論理思考力を鍛える本 小野田博一
「実生活の場で、論理が正しいのか、前提は正しいのか、の2点を考える」とは言い換えると、「アーギュメントを鵜呑みにせず、アーギュメントの正しさを自力で考える」ことです。 >> 論理思考力を鍛える本 小野田博一
4.1.2. クリティカルシンキングとロジカルシンキングの違い
クリティカル・シンキングとロジカル・シンキングの違い
論理的に考えることと批判的に考えることは、基本的に同じで、ただ若干の違いは「クリティカル・シンキングの話題は日常生活のみで、ロジカル・シンキングのほうはそのような限定はない」くらいのものと言ってよいでしょう。
— 論理的に考える方法 小野田博一(著)日本実業出版社
4.2. クリティカルシンキングの基本
4.2.1. クリティカルシンキングのポイント
なぜクリティカル・シンキングが必要なのかと言えば、それは、読み聞きした内容で「相手のいいように操られないため」「間違った判断を下さないため」です。 >> 論理思考力を鍛える本 小野田博一
クリティカル・シンキングのポイントは「むやみに信じないこと」です。つまり「信じるにたる根拠がないかぎり信じるな」です。 >> 論理思考力を鍛える本 小野田博一
「自分自身の判断力を使って判断する」とは、「前提と結論のつながりの正しさや支えかたの強度」を自分自身で判断することで、具体的には、結論が正しく導き出されているか、しっかり支えられているか、および情報そのものの信頼性を考えることです。 >> 論理思考力を鍛える本 小野田博一
4.2.2. クリティカルシンキングの手順
このような「当然正しい」と考えられている事柄をー明言されていようといまいとー英語ではアサンプション(assumption)と言います。
— 論理的に考える方法 小野田博一(著)日本実業出版社
前提から結論を導く思考のことをリーズニング(reasoning)といいます。
— 論理的に考える方法 小野田博一(著)日本実業出版社
4.2.3. クリティカルシンキングのコツ
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隠れているアサンプションが何かを考えよ
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リーズニングのフォーム(形式)を考えよ
日常的には、多くの場合、発言が論理的か否かはアサンプションが正しいか否かにかかっています。
— 論理的に考える方法 小野田博一(著)日本実業出版社
4.3. クリティカルシンキングの実践
4.3.1. 「もっともらしさ」
実生活では、断言できないことがとてもたくさんあります。私たちが話したり書いたりする内容は、ほとんど断言できないことばかりです。そのため、「もっともらしさ」は実生活では大きな役割を果たす事になります。 そして、クリティカル・シンキンキングは、「もっともらしさ」をあなた自身が検証する事なのです。
— 論理的に考える方法 小野田博一(著)日本実業出版社
議論では、もっともらしさを高めるよう努力せよ
人を納得させるのは「真実」ではなく「真実らしさ」(もっともらしさ)です。
— 論理的に考える方法 小野田博一(著)日本実業出版社
4.3.2. アーギュメントの欠陥
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早まった一般化
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原因・結果の間違い
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間違った類比
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権威の間違った使用
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あいまいな表現
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立証責任の転嫁
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循環論法
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聞き手・読み手の感情の利用
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個人攻撃
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矛盾
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一般の意見の使用
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統計の悪用(歪めた使用)
4.3.3. もっとも強い反論
もっとも強い反論は、もとの議論のアサンプションをアタックする議論です。
— 論理的に考える方法 小野田博一(著)日本実業出版社
4.3.4. 批判と非難は違う
人を非難したり、煽ったりするのは、後々、自分に返ってくるのでやめましょう。面と向かって言わないようなことを、オンラインで表現してはいけません。
— 達人プログラマー 熟達に向けたあなたの旅(第2版)
4.3.5. 智に働けば角が立つ情に棹させば流される
4.3.6. 説得の基本
説得に必要な要素は三つあります。それは 1 論理 2 感情へのアピール 3 信頼性 の三つです。 説得をする際に重要となるのは、「説得は一方的に行うものではない。つまり、説得ではコミュニケーションに双方向性がなけらならない」という点です。
説得とは、人に影響を与えるという目的を持ったコミュニケーションのプロセス」と言うことができます。
論理的に説得する方法
4.3.7. 説得するための5つのステップ
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ステップ1 目標を設定する
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ステップ2 聞き手を分析する
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ステップ3 あなたの信頼性を高める
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ステップ4 説得のメッセージをつくる
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ステップ5 メッセージを聞き手に合わせる
4.3.8. 説得力のある主張をするための究極のコツ
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「私」を登場させるな。「あなた」が主役。
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「説得力のコンテスト」と考えよ。
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審査員であろうとするな。
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司会者であろうとするな。
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批判せよ。非難するな。
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肝心なことを述べよ。余分なことを述べるな。
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力むな。
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十分に説明せよ。
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感想を述べるな。